「『ノラ・ジョーンズ』に似てる!!」って言われたら、やっぱり本人はいいきもちはしないのかなぁ。
でも、第1印象は正にそうでした。
ちょうど、ノラの陰影をもう少し色濃くした感じ。
これで、弱冠16歳なんて、なんてオマセなんでしょう。
そして、この曲、全体的にアコースティックな作りで、いかにもアメリカンな乾いたギターのストロークと、ジャズの録音手法を応用したかのようなピアノの音。この2つがこの曲の耳障りを確実に良くしています。そして、サビの部分では、近めに聴こえるマラカスの音が実はポップへの隠し味。とても効果的に効いています。
そして、それらに寄り添うように彼女の吐息交じりの歌声がとても素敵です。所謂、声を張り上げて歌う「ボーカリスト」ってタイプよりは、押さえ気味にメロディーを口ずさむシンガー・ソングライターのようなタイプなようです。
表現力がどうこうよりも、聞き手が自然とリラックスしてしまう・・・そんな音楽なのです。
ノラ・ジョーンズの成功以降、アメリカではフォーク・ジャズ・ブルースなどトラッドな音楽をミックスして、その垣根を感じさせないようなミュージシャンが次々に出てきているようですね。
私としては、こういったごった煮のような音楽は大好き。
ちなみに、このソーニャ・キッチェルもこんなに素敵なポップなのに、CDショップではジャズとして扱われていることが多いようですが・・・それもいかがなものかと感じる今日この頃です。
≪From アルバム『Words Came Back to Me 』≫