この音の揺れは、70年代のニューソウルか?
それにしては、この音のクリアさは何だろう?
初めて、聴いたときはそんな小さな疑問がいくつも頭の中をよぎったものでした。
だって、曲作りのセンスはあまりにもカーティス・メイフィールドやダニー・ハサウェイと近かったし、歌い方や音の並べ方は若い頃のスティービー・ワンダー辺りと似ていたから。
それが、フィンランドの一人の白人男性の作った音だなんて、ちょっと信じがたい気がします。
演奏はというと、とにかく、ファンキーなギター、キーボードのバッキングとグルービーなリズム隊の絡みが素晴らしい、その一言につきます。それ以上言うと、なんか、とても安っぽくなってしまう気がするので、ここまでで勘弁してください。
それにしても最近のヨーロッパのソウル・シーンはスゴイ。
ジョス・ストーン辺りもそうだけれど、本家アメリカが失ってしまったソウルフィールが地道に受け継がれているんだなぁと感じます。
そして、それを懐古主義で終わらせないところがね。私を含め、とても今の日本にはない文化だなぁと感じる夏の夜です。
≪From アルバム『Reach Out For You』≫