明けましておめでとうございます。
最近更新が滞っていたこのブログも、今年こそはまた適度にアップしていきたいと小さく心に誓った本日です。
っで、そんな今年の一発目はこの曲です。
長らく探していたのですが、やっと数年前の初CD化のものを手に入れることができました。
発売当初から知る人ぞ知る、“白いスティービー・ワンダー”の異名をとるヴァレンティさんのアルバムですが、ジャケットも素敵だよね。
全体を通して、スティービーというよりは、ニューソウル全般の影響がぷんぷんと。特にこの曲はその代表格かも知れません。
スティービーのような鍵盤とハーモニカの使い方にカーティスのようなホーンセクションと揺れるギター。ワウギターもいいけれど、とくにカッティングギターは私のツボです。ぜひ、練習してみたいって久しぶりに思わせてくれました。
メロディラインもとても綺麗で、甘くて、でも芯の強いメロは変な異名がなければ本当にヒットしたんではないかと思うほど。大好きなメロディですね。
しかし、聴けば聴くほど、鬼才 トッド・ラングレンとの共通点が見えてくるのは私だけでしょうか?ソウル好き、美メロ、アレンジの完成度の高さ、B級路線など・・・そんな彼らが好きな私も所詮B級路線なんだろうなぁ。
I Wrote This Song For You / John Valenti
World Keeps Going Around / Bill Withers
これは、もうユレユレのニュー・ソウル。
こういうの私は大好物です。クールな感じが溜まりません。
頭のワウワウギターとキーボードの音、そしてボーカルが絡む辺りからすでにゾクゾクしてしまいますが、このグルーブが徐々にヒートアップしていくんです。
ドラムと一体化したようなベースと絶妙なタイム感を与えるワウギター、リフを刻むキーボード・・・そのいずれもがこの時期に流行ったニュー・ソウルな雰囲気で、ウィザーズの少々熱すぎるかなってボーカルもその上に乗っていると、とても心地よく聴こえます。
そして、この曲中盤の同じリフが永延と繰り返される場面を聞いて、とてもヒップホップに近い感覚を味わいました。サンプラーなんてないこの時代、こうやって、ライブの生演奏で今のヒップホップと同じ感覚を醸し出していたなんて・・・。やっぱりブラック・ミュージックは奥深く、ネタがつきません。
Love I Lost / Harold Melvin & the Blue Notes
このジャケットの“いかにも”って雰囲気、わかってもらえるかなぁ。私がソウルミュージックのレコードジャケに求めるのはこの雰囲気なんです。
いわば、ちょっぴり胡散臭い感じ。
特に70年代のフリーソウル前後では、こんなジャケットこそが私の好みに沿う音を奏でてくれることが多い。
このグループもまさにそんなジャケ買いでした。
そして。結果は◎。
サウンドはまさにフィラデルフィア・ソウル。甘いメロディラインはスタイリスティックスやデルフォニックスとつながりを感じます。
でも、このグループはこの曲でも明白なように、そこにファンキーさを加味しているのです。ドラムスのファンキーなリズムにオルガンが応える。そんな構図で無理やり強要しないファンキー・ミュージックへと取り込まれていきます。
今だったら、ジャズロックやファンキージャズってジャンルになってしまうのかもしれないけれど、こういうファンクもあっていいんじゃないのって、感じずにはいられない1曲ですわ。
Shine / Laura izibor
これはスゴイ!!
すべてのクラシックソウルファンに自信をもってオススメできます。って、いうより聴いてほしい。
この曲がFMなんかで流れているのでご存知の方も多いはずです。
私自身も某ローカルTVでこの曲のPVが頻繁に流れていたことが購入のきっかけでした。
そして、購入後、じっくり聴いてみて仰天!!
これがデビューアルバムかってほどに深く、そしてツボを抑えたアルバムです。
なかでもこの曲のできはやはり秀逸。
独特の“揺れる”グルーブ感はニューソウル的だし、コーラスのつけ方はモータウンにも通じるもの。っで、彼女のボーカルはリラックスして歌うアレサの様でもあるのです。
そう、ここに聴けるのはソウルミュージック黄金期のおいしいどころ取りって感じなのです。
私は1ヶ月ほどまえにこのアルバムを購入しましたが、この曲はかなりの頻度で聴いてしまいます。
きっとリアルタイムであの熱い黄金期を過ごした方には物足りないかもしれないけど、例えば私のように明らかに後追いで、あの時代に憧れを抱いている人にはとてもオススメです、ホントに。
Firsts / TUOMO
この音の揺れは、70年代のニューソウルか?
それにしては、この音のクリアさは何だろう?
初めて、聴いたときはそんな小さな疑問がいくつも頭の中をよぎったものでした。
だって、曲作りのセンスはあまりにもカーティス・メイフィールドやダニー・ハサウェイと近かったし、歌い方や音の並べ方は若い頃のスティービー・ワンダー辺りと似ていたから。
それが、フィンランドの一人の白人男性の作った音だなんて、ちょっと信じがたい気がします。
演奏はというと、とにかく、ファンキーなギター、キーボードのバッキングとグルービーなリズム隊の絡みが素晴らしい、その一言につきます。それ以上言うと、なんか、とても安っぽくなってしまう気がするので、ここまでで勘弁してください。
それにしても最近のヨーロッパのソウル・シーンはスゴイ。
ジョス・ストーン辺りもそうだけれど、本家アメリカが失ってしまったソウルフィールが地道に受け継がれているんだなぁと感じます。
そして、それを懐古主義で終わらせないところがね。私を含め、とても今の日本にはない文化だなぁと感じる夏の夜です。
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