このアルバムはスゴイっすよ。
恥ずかしながら、中古盤店でこれを見つけるまで、知りませんでした。
タネを明かすと、公開時にその筋では話題に上がっていたドキュメンタリー映画『永遠のモータウン』のサントラ(?)的なものです。ただし、往年のモータウンナンバーのカヴァーのライブのみ集めていますが。
バックを務めるのは、当時のモータウンのミュージシャン集団、“Funk Brothers”。そのホンモノの演奏をバックにジョーンさんがとてもソウルフルにこの名曲を歌い上げます。
当然、ホンモノのバック演奏なんで、安定しているし、何よりもかれらの演奏をこんなにクリアな音で聞けることが感激!
そして、ジョーンさんの歌が本当によくマッチしているんです。
彼女のこと、実はこのアルバムで初めてしったのですが、とてもソウルフルで、ちょっぴりロックな刺激も混じっていて、かなり私のツボ。
そんな訳で、他にもベン・ハーパーやブッツィー・コリンズ、チャカ・カーンなど、かなり豪華なメンバーが歌い上げる、モータウンクラシック、かなりオススメです。
(Love Is Like A) Heat Wave / Joan Osborne
It's Alright / Seal
今日は、ついさっき衝動買いしたアルバムから。
まずは、右のジャケット写真を見てください。
どうですか?素敵じゃないですか?
最近リリースのアルバムでこんな素敵なジャケットに出会ったのは久しぶりでした。
っで、内容はというとクラシック・ソウルのカヴァー。
もともと彼のことをあまり知らなかった私にとってはもってこいの内容でした。
その中から、インプレッションズのカヴァーのこの曲を。
私の中の彼のイメージからすると、とても意外でした。
しかし、とても上手いカヴァーなんです。
演奏はオリジナルの雰囲気を損なわず、しかし、やはりボトムの効いた現代風な雰囲気をかもし出しています。ボーカルに関しても彼らしい歌いまわしやアレンジが随所に施されているって感じで。
まずは、やっぱり彼のハスキーな声。カーティスのそれとは質が違うけれど、若干ザラついたシールの声も私は好きです。むしろ、こういった曲ではカッコイイ。
そして、コーラスも一人多重録音。これで、あのインプレッションばりの厚さを出しているのだから、すごいです。メインボーカルとの掛け合いもバッチリ決まっています。
しかし、このアルバムの収録曲はこの曲を含め、クレジットを見ると、どの曲もとてもシンプルなバンド構成になっています。
ある意味、シールにとっての原点回帰なのかも知れないけれど、私のように彼のことをよく知らないクラシック・ソウル・ファンにとってはマストになるんではないでしょうか?
Don't Play That Song / Aretha Franklin
アレサって言えば、アルバム『Lady Soul』ってのが定番だけれど、私にとってはこのアルバムも彼女を象徴する名盤なのです。
っと、いうことで、今日はこのアルバムのトップナンバーでヒットシングルであるこの曲を。
まず、なんとも情緒的なピアノのイントラがとても印象的。
ところが、リズム隊が加わるととても華やかな雰囲気に一変します。シンプルだけれど、重たいベースの音色とパーカッシブなドラム、そして軽いギターのカッティングが絶妙に絡み合いとても分厚い音を作り出しています。
その上を自由に歌うアレサがなんとも気持ちよさそう!!
彼女の最大の魅力である“自由”な躍動に溢れています。
もちろん、バックコーラスとの掛け合いも抜群!!
ちなみに、私が所有しているのがアナログ盤ってこともあるでしょうが、この曲というかこのアルバムは本当に音が重く、特にベースの音が際立っています。
昔からそうだけど、ミッドローの良く効いたベースの腹に響くような音は好きだなぁ、私は。
Flame Out / Menphis Horns
いつの間にやら、すっかりと秋の涼しさを感じる夜が増えてきました。こんな秋の夜長にはファンキーな音楽にしたりたい、ってことで、今日の曲はこのメンフィスホーンズのアルバムから。
彼らは全盛期のスタックスソウルを支えた、かの「MAR-KEYS」をルーツとする二人組みで、さまざまなミュージシャンのセッションでその名前を目にすることができます。
なんせ、私もつい先日、某中古CDショップでこのアルバムに出会うまでは、自身名義のアルバムがあるなんて知らなかったですから。
っで、アルバムのタイトル曲でもあるこの曲ですが、最高にファンキーでカッコイイですわ。80年代フュージョンの香りが残るベースから始まり、やや歪んだコンプがかったギターが絡んでくるあたり、もろに私のツボでした。
もちろん、かれらのプレイも素晴らしくて、メロディを抑えつつも、一歩引くところは徹底的に引いて、バンドとしてのアンサンブルに重点を置いているようなプレースタイルは私の憧れでもあります。
「だれもが自然に腰でリズムを取りたくなるような音楽」
ファンクの原点って簡単にいってしまえばこういった感じだと思うのだけれど、それが見事に具現化されているような印象を受けました。
いつかこんなプレイをしてみたいものだと、ビールを片手に物思いにふける夜長です・・・。
Let's Get Lifted / John Legend
初めて彼の音楽を聴いたときの感想は、「なんて引き出しの多い人なんだろう」っと。とにかく、それ以前のソウル・ミュージックを凝縮したような豊かな音楽性に感動しました。
そして、今日はそのきっかけとなったファーストアルバムから。
この曲は、アルバムの2曲目(だけど、実質1曲目かな)なんですがなんともニュー・ソウルなムードが素敵なのです。
印象的なギターリフ、とそれを元に展開してくメロディー、さらにそのボーカルに呼応するようなピアノ。それらのそれぞれが音数少なく、独特な雰囲気を持っていて楽曲を構成しています。
曲の展開の仕方だけならばスティービー・ワンダーを彷彿させ、アレンジではダニー・ハサウェイあたりを参考にしているようですが、これがかなり完璧に近い形ではまっています。
ただ、ひとつ違うのは、彼の音楽が懐古主義ではなく、最近のテクノロジーも積極的に活用しているところ。この曲も恐らくドラムはプログラミングされたもの。だけど、それを微塵も感じさせないほど全体の雰囲気は生々しいのです。逆に、そういったリズムの音をいれることでヒップな感覚を取り入れることに成功しているような感じさえ受けます。
彼の曲には「○○っぽい」なんていう例えがよく使われるみたいだけれど、彼は多くの音楽的なルーツを持っていて、それを場面ごとに上手く引き出しているんじゃないかなぁ。
とにかく、往年のソウルミュージックのファンには一度聴いてみてもらいたいです。この感覚、きっとハマるとなかなか抜け出せませんよ!!