先日、悔やまれながら他界したJBの曲が今日の1曲。
学生の頃、私の周りには彼のファンが多かった。っというよりも、ブラック・ミュージックに興味を持ったヤツらはみんな聴いていました。もちろん、私も多聞に漏れずそのひとりだったのですが。
ただ、この比較的地味なアルバム(サントラだしね)でトリを飾るこの曲では、いわゆるJBのイメージとは違い、したたかなブルースを歌い上げるのです。元来、ブルースが大好物な私にとっては、これ以上ないごちそうでした。シンプルな演奏の上に、あの声で切なげにブルースを語られては・・・今となっては涙モンですね・・・。
彼が亡くなって以来、あまり彼の音楽は聴いていなかったけれど、こうしてスコッチを片手に聴くと・・・帝王の笑う顔が思い浮かぶ今宵です。
Like It Is, Like It Was / James Brown
World Wide/ Allen Toussaint
70年代の南部テイストたっぷりのこのアルバム。ミーターズやリトル・フィートなんかとも関係の深かったトゥーサンの名盤です。はじめて聴いたときは、そのミクスチャー感覚に驚愕しました。セカンドラインビートをはじめとしたアメリカのルーツミュージックと東洋風の音階などのワールドミュージックもすんなりポップスにしてしまうなんて・・・本当に驚きです。
そんな珠玉ぞろいのなかでも、この曲のリフレインがすきなんです。明らかにミーターズの関係が伺えますが、この耳に焼き付いて離れないようなリフレインは永遠にロック史にも残るものではないでしょうか?
単調な曲って言ってしまえばそれまでなんですが、こういった曲がライブでは盛り上がったりして・・・。そういえばトゥーサンのライブ映像は観たことないなぁ。ミーターズなんかとあわせて一度は観てみたいものです。
liying beside you/Etta James
とってもセカンドラインなビートで始まるこの曲。私も最近やっと耳にすることのできたエタの曲です。おそらく彼女の一“番売れた時代”ではないだろうけれど、ハマリました。
まず、彼女の歌いまわしもさることながら、バックのフェイズ・ギター。このリズム・ギターとドラム、ベースとの絶妙なカラミの上に彼女の歌が聞こえる。このバランス感覚がこの曲の面白みを何倍にも増しています。
そう、ストレートなソウルやR&Bにとどまらない感覚・・・まるで。アラン・トゥーサンのアレンジみたいですが。
とにかく、オススメです。ロックファンの方も必ず虜になってしまうでしょう、私がそうだったように。
Baby It's You / The Shirelles
「シャラララ・・・」この曲のこのフレーズをはじめて聴いたときの衝動は忘れられません。とってもリズミカルなこのフレーズ、一度聴いたら耳から離れません。っと、言ってもビートルズのカバーを最初に聴いたんだけどね。
っで、本題のこのグループのバージョンですが、とってもセクシーに唄い上げています。バックのコーラス・ワークもシンプルだけどかっこいい。
この曲に秘められたブラック・ミュージックとポップスの中間の魅力、とても好きです。ジョンが魅せられた理由もホントよくわかります。
stay away/ Meters
なかなかカッコイイ曲ってのには出会えないけれど、この曲はどこからどう聴いてもカッコイイ。
まずは、イントロのギターリフ。下手をすればハードロックなんかでも使えそうなくらいのかっこよさ。そして、ギターとベースのユニゾンと、軽く色をつけるオルガンの音色の絶妙な緊張感。
それに加え彼ら特有の重心の低い、そして音数がギリギリまで削られた演奏が強烈な個性を生み出しています。
ジャケットの巨大なキャベツも不思議な雰囲気を醸し出しているけれど、まさにそれを象徴するような曲ではないでしょうか。