実をいうと、つい最近まではサバスにそれほど興味がありませんでした。私が音楽を聴き始めた頃はメタル全盛期でしたが、当時流行していた様式化した音楽にどうもなじめず、ずっと放置された分野でした。
ところが、ふとしたことから初期の3枚のアルバム聴いてみると、どれもカッコイイ。もろに私のツボだったんです。
そんな訳で、今日は彼らの3rdアルバムから。
実は、この3rdが今のところ一番のお気に入りなんです。なんたって、低音をブリブリ言わせるギターの音と、オジーのハイトーンボーカルのコントラストが一番輝いて見えるのがこのアルバム。
その最たる部分がこの曲ではないでしょうか?
スローで始まる歌メロの部分のまさに“ヘヴィーメタル”な感じから、疾走感溢れるギターソロへの流れ、またその逆の流れもかなりカッコイイんです。
えせギタリストでもある私のツボは、なんといってもそのテンポの変わり目で聞けるギターの巧さ。普通、急にテンポを変えていくと何かしら不自然さが出てくるけれど、ギターの持つドライブ感で完全にカバーしちゃっています。
とりあえず、初期についてはかなり聞いていますが、まだまだ歴史も奥行きも深そうなサバス。また、折をみてレポートします。
Sweet Leaf / Black Sabbath
Ready for Love / Bad Company
以前、一度紹介しましたが、今日は再びこのアルバムから。
このアルバムに出会ったのは、かれこれ10年以上前の高校生時代の頃。あの頃、毎月購読していた今はなき音楽雑誌上で70年代ロックの名盤として、トップに紹介されたことを記憶しています。
だけど、最近の音楽史の中ではめっきり語られなくなりました。他のアルバムはともかく、このアルバムはかなり佳作揃いで名盤にふさわしいと思うのだけれど・・・。
この曲は、実はギタリストのミックが在籍していたモットで一度録音されていました。その時の録音を聞くと、曲は未完成、アレンジもあと一歩というところです。
ところが、個々で再演されたこの曲は、かなり完成度の高い曲に仕上がっています。ギターも美しい音色と、ハードなバッキングのコントラストが美しく、ハードロック・バラードの典型を作り上げた感じ。また、それに沿うようにベースの重さもカッコイイ!!
最近、耳にした話では、このCDの高音質盤もでているとか。
最初にLPで買ってしまったため、どうも通常のCDの音が軽く感じる私には、かなり興味のある話しです。
Lady / David Coverdal
本当はハードロックって枠では括りたくないのだけれど、世間一般には“Burn”の人ってイメージが強いようなので、こうしておきます。
ホントに、当時これを聞いた人はびっくりしたことだと思う、
なんたって、あのパープルのボーカリストが、脱退してスワンプロックをやってしまったのだから。
でもね、この曲を聴いていると、この人はスワンプが根っから好きなんだなぁっと感じるってモンです。それほどまでに、徹底してこだわってますよ。
特に、ボーカルとギターは、ハードなスワンプロックそのもの。
パープルの時よりもザラザラして、肩の力も抜けたボーカルにハーモニーが加わるなんて、もうこれだけでスワンプの王道。さらにサビでは女性のコーラスも加わったりなんかしてね。カヴァデイルさん、楽しそうです。
そのボーカルをさらに引き立てるのが、ギター。バッキングはブギっぽいリズムで演奏に重みを与え、なんといっても艶やかなロングトーンのスライドギターが曲の最初から最後まで、全体を彩っています。
彼の名前を聞くと、どうしてもメタルなボーカルってイメージがある人、実は私もそうでした・・・。でも、この曲は、そんな彼のイメージを払拭して余りある名曲ですよ!!
Lie Down (A Modern Love Song) / Whitesnake
私にとって“聴かず嫌い”とはこのこと・・・今までなんで避けていたのだろう。自分の感性に情けなくなってしまいます・・・。
最近になってホワイトスネイクを本格的に聴き始めました。
それは某雑誌の“ブルージーな”という評価がきっかけ。
それまで、パープルの一派でブルージーってのはどうも嘘っぽかったのです。
でも、聞いて納得。
その辺のハードロックとは違う、ある意味原点回帰のようなハードロックが聴けました。
っで、今日は彼らの曲からこの曲を。
とってもブルージーなギターリフから始まるこの曲はかれらの初期のものだけれど、ガヴァーデイルさんのやりたかったことがひしひしと伝わってきます。
はっきり言って、パープルのような綺麗なハードロックではないし、演奏面も華やかでもないのだけれど、その代わりに泥臭さがあります。そう、ある種スワンプロックに通じるようなね。複雑化したハードロックより、シンプルなロックンロールから昇華したハードロックへ。このあたりの気持ちがはっきりと現れていて、とても気に入ってしまいました。
ガヴァーデイルさんのことはパープル時代しか知らなかった私にとって、まさに目からウロコ。今後しばらくはこのお熱が続きそうな今宵でした。
Rock Bottom / UFO
実はUFOというグループに対して、これまで食わず嫌いな部分がありました。
理由を聞かれても困るのですが、なんとなくとっつき難かったのです。
っで、そんな思いを払拭するかのように手に入れたこのLP、なかなかどうして素晴らしいではありませんか!!すぐに気に入ってしまいました。
その中から、この曲。
シンプルな8ビートのアップテンポ、リズムパターンの上に欧州にしてはやや骨太なボーカルが歌をかぶせていく・・・そして、ボーカルと同じくらい目立っているのがギターです。
ギタリストは、若きマイケル・シェンカー。
メロディアスなギターがさえまくっています。この曲は、もうイントロのリフだけでカッコいい!!
恥ずかしながら、実は彼のプレーって今まであまり興味がなかったんですが、こうして昔の音源を聴くと、確かに革命的な部分があるなーっと感心してしまいました。
たとえばこの曲のリフ。それまでのハード・ロックのギタリストみたいに無骨な音ではなくて、コーラスをかけて独特な雰囲気を出しています。
でもちょっと後半のソロは、早弾きの腕を見せびらかしているみたいで、ちょっとね・・・。
ま、そんなこと差し引いても私にとってはちょっぴり新鮮でした。
ZEPやFreeのような、ブルース的な要素はかなり薄いけれど、このあたりから欧州の美的なハードロックが発展したのかなぁっと感じさせる1曲でした。
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