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If the River Was Whiskey (Divin' Duck Blues) / Rising Sons

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今、もし仮に、このグループを生で見ることができたなら誰もが興奮するんじゃないかなぁ。とりわけ私はライ・クーダーもタジ・マハールも大好き。ライと「黒いライ・クーダー」の夢の競演は昇天すること間違いないでしょう。

ということで今宵は世間的にはあまり知名度は高くないけれど、私のマストとなっているこの名盤からの1曲です。

まず、この「サイケチックな演奏はどうだ」、といわんばかりのイントロ。シンプルな12小節ブルースをこんな風にしてしまうところがライらしい。後に彼の代名詞となるスライドもブルージーに決まっています。スライド・ギタリストに憧れる私もお手本にさせてもらってます。

そして、タジのこのボーカル。彼のコンプの掛かったような声はいつ聴いても素敵ですわ。黒すぎず、白すぎず・・・意外とこんな歌い回しは難しいと思うんですが・・・。

現代はこんな貴重な音源が割りとお手軽にCDで入手できる時代ですねぇ。ロング・テール現象の産物でしょうが、こんな名盤ならいくらでも聴いてみたいですわ、懐が破れない程度にね。

≪From アルバム『Rising Sons』≫

Love the One You're With / Stephen Stills

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気持ちに高揚感を与えてくれる音楽...よくハードロックなんかが想像されますが、全く違う雰囲気のこの曲なんかも私にとってはそんなひとつなんです。

イントロからうねるようなパーカッシブなリズム、さらに文字通りかき鳴らすような激しいアコースティック・ギターのストローク、それに絡みつくやさしいオルガンの音、そしてボーカルと呼応していく分厚いコーラス。
ウエストコーストで一世を風靡したCSNの独りであったスティルスが作り上げた、最高にソウルフルでスワンピーなナンバーです。

ブラックミュージックが好きな方はソウルミュージックやゴスペルに通じる部分から引き寄せられ、ウエストコースな音が好きな人は爽やかなギターの音に見せられる。当時のアメリカのポップミュージックのおいしい部分を紡いだ様な名曲です。

聴いているだけでドキドキするようなこの曲に、今日の私も見せられています・・・。

≪From アルバム『Stephen Stills』≫

Fountain of Sorrow / Jackson Browne

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私にも色々なことに少々疲れ気味なときがあります。例えば、周囲のいろいろな雑音に怯えたりと・・・。そんな中、ひときわ私のことを癒してくれるのがこのアルバムでした。普段は、地味であまり気にもならないんだけれど、そんな気分の時にはCDラックから私の手元へとやってきます。そして、尖った感情をほぐしてくれるのです。

今日の曲はそのアルバムの2曲目。これも決して派手な曲ではないのだけれど、なぜか優しい気持ちになれるんだなぁ。ウエストコーストの夕暮れ時に乾いた風が顔にあたるような感触だろうか・・・とっても心地よくなってしまいます。

絶妙なハーモニーと控えめなリズム・セクション、そしてささやきかけてくるようなギターのやわらかいサウンド。そのすべてが今日の私の心には染込んできます。

基本的に音楽に感情移入するタイプではない私ですが、どこかで聞いた「音楽は心の栄養源」って言葉は、このごろ妙にわかるようになってきました・・・まだ20代だけどね。

≪From アルバム『Late for the Sky』≫

Qualified / Dr.John

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昨日のアラン・トゥーサンに関係の深いミーターズのつながりで今日はこのアルバムから。これまた変態的に奥深い音楽ルーツを持っているDr.ジョンです。

ファンキーなピアノから幕を開けるこの曲。パーカッションの作り出すうねるようなリズムと渋いボーカル、それと掛け合うホーン・セクションとコーラス・・・。どの部分をとってもカッコエエです。隠し味の様なさりげないギターカッティングもさすがはミーターズ。すべては音の厚みを最大限に表現するための計算づくっといった感じでしょうか。とにかく無駄がまったくない!!

Dr.ジョンっというと私達の世代ではとっても地味なんですが、こんな曲を聴けばそのイメージもぶっとぶはず。なんせ最高の南部サウンドなんだから。何か“暑い”モノが欲しくなったら聴いてみてください。

≪From アルバム『In the Right Place』≫

Home again/ Carole King

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明けましておめでとうございます。本年もこのページをよろしくお願いします。

さて今年、数年ぶりに実家に泊まりお正月を迎えました。もちろん帰省ラッシュはものすごかったのですが、その最中に頭によぎったのがこの曲でした。

彼女の曲の中でもひときわシンプルなこの曲、最近とっても気に入っています。歌詞もすごく短いのだけど、その中にすべてが詰まっていて密度は濃いかな。そして、それを歌い上げる彼女の声が好き。特に間奏の直後の“snow is ・・・”のところはいつもグッときますわ。

そして、たった今、初詣の帰りの暗闇の中でも、私の携帯プレーヤーからはこの曲が流れていました。

≪From アルバム『つづれおり』≫