よく世間で言われることで、「リズム(特にドラム)がしっかりしていればいい音楽になる」とありますが、このバンドのこのカバーは正にそんな感じ。
ご存知のとおり、元々はスペクター・ファミリーの優等生、ロネッツの大ヒット曲。それをちょっぴりサイケにしてしまったのがこのカバー・バージョンなのです。
っで、何がすばらしいかといえば、本当にドラム。
もともとかなり緩いテンポでの演奏に加え、オルガンが全編に響き渡っていて、よもやダレ気味の演奏になりそうですが、このバンドのドラマーはすごい!!
からっと乾いた音のスネアを選び、タイトなリズム感を際立たせているだけでなく、ボーカルの終わった部分などの要所ではダブルストロークを使って、変化をつけたり、ロールに近い演奏まで見せています。
っと、今回はドラムにクローズアップしてみましたが、得体のしれないこのグループ、結構気に入っているので、今後また紹介するかも!?
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Be my Baby / The LAST WORDS
It's About The Dollar Bill / Johnny "Guitar" Watson
このアルバム、某中古レコード店でジャケに惹かれて買ってしまいました。
あまり期待せずに家で聴いてみるとびっくり!!
内容はブルースとファンクの融合。
さらにこの人、自分ひとりで様々な楽器を重ねているではありませんか。所謂、ブルースマンとは一線を画したこの姿勢、衝撃的でした。
っで、その中でも2曲目のこの曲。
いきなりスキャットから始まり、ソリッドなリズムとともに、ヒップな感覚のボーカルが冴え渡ります。バックは彼自身が弾くと思われるエレピのような音がリズムを厚くし、ファンキーなフォーンセクションが華やかさを足しています。
そして、それではやっぱりブルージーなギター。
線の細い音で、フレーズを並べるのだけれど、なんだかとっても不思議な感じなのです。
今も聞いていて思ったのは、ミーターズなんかと近いのかと。
でも、これをそれまでの型をかえりみずに、一人のブルースマンが、一人多重録音もつかってやる・・・そんなアバンギャルドなところがなんとも素敵と感じる私でした。
Johnny B. Good / Johnny Winter
世の中に数多く“ジョニー・B・グッド”のカバーがあるとはいえ、この人のカバーほどブルース・フィールに溢れ、魅力的なものは少ないのではないかなぁ。
そう、本日はジョニー・ウィンターの名作ライブ盤から。
最初にこれを聴いたのは、確か高校に入ったばかりの頃。
いきつけのレコード屋の棚を漁ってカッコイイジャケやなぁっと感じたのを覚えています。すぐさまターンテーブルに乗せ、ショックを受け、一番最後のこの曲を聞く前に既に買っていました。
そして、この曲ですが、ラフなギターも力いっぱいのボーカルも最高です。とにかく、演奏も録音のどちらかといえば荒い。でも、それがこの曲の魅力となり、さらには勢いを感じさせる要素ともなっている気がします。
お世辞抜きに、アメリカのホワイト・ブルースの最高峰の音楽だと私は思います。
そういえば、最近はライブ盤自体が少なくなった気がしませんか?
数少ないライブ盤もミス・トーンなんかも消されとても丁寧に作られている感じがします。
良い音で演奏を再生できるのは喜ばしいことなんだけれど、多少はこんな荒くても印象に残るモノがあってもいいのかなぁ、っと思うのですが、私なんかはね。
Girl's Night Out / Sue Foley
久々、ブルースものです。
たまたま今日出向いたレコード屋で安く売っているのを見かけて、ついうっかり手を出してしまいました。
このアルバム、全編にわたってかなりカッコいいブルース・フィールを感じることができるのですが、なかでもアルバムを締めくくるこの曲のかっこよさときたら半端じゃありません。
要はジャムセッションのような感じなのですが、とても生々しいのです。スリーピースのバンドだけあって、ソリッドでタイトなリズムはドキドキさせてくれるし、肝心のフォーレー嬢の弾くたどたどしいメインリフも、多少荒くても感情の入ったソロも鳥肌モンですわ。
バンドとしてのグルーブも、テンションも最高に高い、本当にその場の空気までを感じさせる名演です。
あとね、この曲に入るときのカウント、これがまたいい。
これだけでこの曲の持つ魅力を2割増しにしているんじゃないでしょうか。
いままで、名前は知っていたけれど、なかなか手に入らなかった彼女の音源。これからは待っていきそうです。
The Girl of My Dreams / Funk Ink.
多分、未だにCD化されていないのではないかなぁ、このアルバム。
少なくとも私の調べた範囲では。
数年前に中古盤で安く見つけたけれど、以来、休日の夜のリラックスしたい時間には良く聴いていました。最近、あまり機会がなかったけれど久しぶりに聴いてみたら、「やっぱり良い!」っと言うことで、今日はこのアルバムの最後を飾る曲です。
この曲、とってもメローで甘いギターとサックスの音がメイン。
この両者がとてもいいのです。絶妙なタメやツッコミとビブラートなんかで、ホントに夢心地のメロディーを奏でてくれます。
バックでは、ドラムのリムショットに加え、コンガがポップ感を演出し、オルガンが薄く音を入れていきサウンドの方向性を整えています。
もともとジャズ・ファンクのグループらしいのだけれど、この曲では、そこで培った演奏力にニューソウルなんかの手法を取り入れている感じ。
それにしても、この曲が未だにレコードしか聴けないなんて・・・寂しいなぁ。かなりいいバンドだと思うのは私だけ!?