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男が女を愛する時 / Percy Sledge

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いわずと知れたソウル・バラード名曲。
なぜかこのところすごく聴きたくなってしまって、久しぶりに引っ張り出して聴いたところです。

割と単調なリズムだし、とりわけ目を引くようなアレンジがしてあるわけでもない・・・でも、やっぱりこの曲には人をひきつける魅力がたくさんありますね。

なんたって、出だしの声を絞り出すようにして『When a man loves a woman』って歌うところ。もうここだけでこの曲は名曲ってことになります。だって、ダミ声でこんなに切なくこのフレーズをうたわれたらかなわないよ。

そして、この曲の骨格を掌っているオルガンの音色。やさしいこの音色と後半に入ってくるコーラスでこの曲がどんなに美しい響きとなっていることか。

あと、個人的にはこの曲の「録音状態」も好きだなぁ。
時代的なものもあり、決して高音質ではなく、むしろ音は割れかけているし、ワイドレンジも狭い。でも、だからこそ冒頭のフレーズがパワフルに聞こえるし、とっても音が厚く聞こえます。

しかし、ソウル・バラードってあまり頻繁には聴かないけれど、時折聴くと耳に、胸にしみるのはなぜなんでしょう?

ひょっとして、私のちっぽけな“ソウル”も掻き立てられているのでしょうか?

≪From アルバム『男が女を愛する時』≫

Is You Is Or Is You Ain't My Baby? / Nicki Parrott

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久しぶりに聴きました、こんな“王道”な音楽を奏でるデビューアルバム。

“王道”・・・最近はなんだかとっても居心地の良くない言葉になりつつありますが、私は好きです。そりゃ、実験的なアバンギャルドさもゲージツの発展や演奏技術の向上には必要だけれど、王道と言われる音にはポップな魅力がたくさん詰まっています。

っで、そんな珠玉な音たちがひしめくこのアルバムから、今日はリズムがとってもすばらしいこの曲。

この人、実はベース弾きのボーカリスト。そんなわけで、この曲でも奇をてらわない演奏を披露しています。

ベースはやや控えめながら、ドラムやピアノ、ギターのしっかりと引き立てる、正に王道なスタイル。
そこに彼女のセクシーで濡れたボーカルが乗っかれば、最高の組み合わせになってしまうのです。

そして、隠し味はテナー・サックスのハリー・アレン。
彼のリーダー作も大好きな私には溜まりません。

コレだけそろえば、この曲の持つウェットな雰囲気がムンムンと表現されていることはわかっていただけるのではないでしょうか?

そうそう、“王道”のウンチクでもうひとつ。
ベタなことをやるには、上手くないとカッコよくないんだよね、これが。

≪From アルバム『Moon River』≫

Rock Bottom / UFO

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実はUFOというグループに対して、これまで食わず嫌いな部分がありました。
理由を聞かれても困るのですが、なんとなくとっつき難かったのです。

っで、そんな思いを払拭するかのように手に入れたこのLP、なかなかどうして素晴らしいではありませんか!!すぐに気に入ってしまいました。

その中から、この曲。

シンプルな8ビートのアップテンポ、リズムパターンの上に欧州にしてはやや骨太なボーカルが歌をかぶせていく・・・そして、ボーカルと同じくらい目立っているのがギターです。

ギタリストは、若きマイケル・シェンカー。
メロディアスなギターがさえまくっています。この曲は、もうイントロのリフだけでカッコいい!!

恥ずかしながら、実は彼のプレーって今まであまり興味がなかったんですが、こうして昔の音源を聴くと、確かに革命的な部分があるなーっと感心してしまいました。
たとえばこの曲のリフ。それまでのハード・ロックのギタリストみたいに無骨な音ではなくて、コーラスをかけて独特な雰囲気を出しています。

でもちょっと後半のソロは、早弾きの腕を見せびらかしているみたいで、ちょっとね・・・。

ま、そんなこと差し引いても私にとってはちょっぴり新鮮でした。

ZEPやFreeのような、ブルース的な要素はかなり薄いけれど、このあたりから欧州の美的なハードロックが発展したのかなぁっと感じさせる1曲でした。

≪From アルバム『現象』≫

She Just Wants to Dance / KEB' MO'

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ブルースっていうと、なんとなく古い音楽ばかりを連想してしまいますが、ちゃんと今でも新鮮な音楽なんですよね、実は。

そんなことを実感させてくれるのがこの人、「ケヴ・モ」。
なんたって、デルタブルースを現代によみがえらせたかのようなフィーリングがたまらないではないですか。

っで、この曲ですが、スライド・ギターとホンキートークなピアノが冴え渡るミッドテンポ・ナンバーです。

最大の聴き所は、シンプルなバックのもと、唄うドブロと音の隙間を埋めていくピアノの絡みでしょうか。

この曲みたいな曲は通常のギターだけだとどうしても硬い雰囲気になりがちなんですが、自由奔放なピアノとメロディックなスライドのおかけでなんともポップな曲に仕上がっています。

ちなみに、これが出たのは94年ということだから、SRV以降のブルースブームが落ち着いた頃。当時の派手なテキサスブルースに慣れた耳にはちょっと物足りなかったのかも。

決して、メジャーな人ではないけれど、期待を裏切らない音楽です。興味のある方はぜひ!!

≪From アルバム『Keb' Mo' 』≫

Cigarettes Will Kill You / Ben Lee

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オーストラリア出身で私が知っているミュージシャンの数は決して多くないけれど、そんな中でひときわ特別な存在なのがこのベンさんです。

彼の音楽を始めて知ったのはハタチぐらいの時。
当時はパンクっ気タップリの1stを興味津々に聴いていました。

そして、今日紹介するのは彼の2ndアルバムの曲。
この曲はその最初の曲で、はじめてアルバムを聴いたときにそのポップさにとても驚いたものです。

たとえば、音の空間を埋めるために、いくつも重ねられたシンセ、サビで聴けるハモリなど、これらは1stでは絶対に聴くことのできない音だったのです。

メロディーラインもとてもやさしく、切ないもので、歌詞にも韻を踏む場面が何度も見られて本当に超1級のポップソングな仕上がりです。

そういえば、何かの雑誌でショーン・レノンが彼のことを好きなミュージシャンとしてあげていました。その当時、その意味が良くわからなかったけれど、この音楽を聴けば納得!!

≪From アルバム『Breathing Tornados』≫