ハタチぐらいの時に理解できなかったんです、このグループの良さが。ですが、それから多少音楽経験値もアップして、数年たった今、大好きになりました。
今日は、この“スーパーグループ”のこの曲を。
当時、本人達はあまり意識していなかったと思うけれど、このメンツをみれば間違いなく60年代アメリカンロックのスーパーグループです。それだけに曲に関してはどれも素晴らしい!!ウエスト・コーストな爽やかさ全開です。
この曲は、そんな中でも少し砂埃を感じるロック・ナンバー。
乾いたドラムスとアコースティック楽器が全編を引っ張り、ボーカルとコーラスの絡みがこのグループらしいハーモニーを生み出しています。ですが、私はこの曲のエレキ・ギターに痺れました。リズムにメリハリをつけ、所々で細かいフレージングを入れていて、演奏面の魅力を格段に上げています。あと、間奏の不安定なソロ(ニール・ヤングか?)もロック度を高めています。
私はCDで持っているのですが、このアルバムはアナログ独特の分離の悪い、厚い音で聴きなおしてみたいと感じるこの頃です。
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Hot Dusty Roads / Buffalo Springfield
MAYBE / The Shangri-Las
つい先日、映画『Dream Girls』を観て、「やっぱガール・グループはええなぁ」っと思い、久々にその類を聴きなおしております。
今日の曲もそんなグループのひとつ、シャングリラスの曲から。
はっきりいって、つい最近まで名前も知らないようなグループでした。60年代の同時期のグループの中では、はっきり言って地味な部類だと思います。だけど、意外と私好みの曲が多いのです。
この曲もそのひとつ。甘いボーカルでリードを取り、ドゥー・ワップを意識したようなギターが絡みつく。もちろん、バックの演奏も強めのスネアの音を中心に、その雰囲気盛り上げている。
確かに、これをガール・グループで演奏する意義は・・・見つけにくいですが、素敵な曲です。
まだまだ、このグループのことは知らないことのほうが多いので、追々レビューしていくつもりではあります。
move over / Janis Joplin
ローズ・・・その名のとおり、美しく、トゲがあり、瞬間的な輝きで咲いたジャニス。今日は彼女の代表曲を。
この曲は、最近CMで某アイドルも歌っておられますが、このオリジナルの迫力、歌唱は圧倒的です。これほど暴力的に魂の叫びのような歌声の中に、やさしさを感じるのは私だけでしょうか?前半のリズムとボーカル、ギターのユニゾン、そしてオルガンが入り徐々に盛り上げって行く展開・・・彼女の曲の中でも最も完成度は高いでしょう。ギターソロなんかもかっこいいし、何よりもコーラスの最後の部分のシンコペーションがたまりません。
このアルバムの完成を待たずに他界してしまった彼女ですが、これだけの輝きを放って世を去るのはあまりにも物語りすぎます。
「if」は現実ではありませんが、「今、彼女が生きていたらどんな歌を教えてくれるだろう」と物思いに耽ってしまいます。
魔法を信じるかい / Lovin' Spoonful
この日本語タイトル、はじめて見たときから『なんて素敵なんだろう』っと気に入っております。ビートルズもそうだけれど、こんなに素敵な邦題があふれているのも60年代ロックの魅力のひとつだと思います。
もちろん、タイトルだけではなくて内容も素晴らしいのです。イントロを聴くだけでワクワクしてくるような高揚感があり、クリーントーンなギターとドライなボーカル、そしてバックコーラスの絡みが最高に気持ちいい。隠し味は、いい意味でデフォルメされたような音のリズム隊。今の録音技術では、こんなシンプルな編成でここまでの音の厚みを出すのは苦労するんじゃないかなぁ。これぞ60年代のポップ・ソングの典型みたいな感じですね。
見てのとおりジャケットも素敵で、フラワー・ムーヴメントな香りも漂っていますがアナログ盤なら思わず手にとってみたくなるようなデザインです。あっ、また曲以外の魅力に話が飛んでしまった・・・いい曲ですよ、ホント。
Think About It / Clarence Carter
先日、アトランティック・レーベルのブラック・ミュージックものCDが一斉に再発されて、これまでかなりレア扱いされていたものまで街のCDショップで格安に手に入れることができるようになりました。
今日のこのCDもそんな中のひとつ。ずっと聴いてみたかった名盤のひとつです。どの曲も素晴らしいのだけれど、今日はこの曲で。
R&Bのお手本の様なリズムは、もろMG'Sみたいです。ハモンド・オルガンも効いていたりしてね。ただ、ギターのかっこよさ半端じゃない。まるで、時計の針のように、正確に、ミュート音を刻む左側のギター。そして、少々ルーズにリズムに絡んでくる右側のギター。このコンストラストが、この曲に面白みを与えているように思えました。
アルバムのクレジットによれば、ギターはデュアン・オールマンのようですが、この曲でも弾いているかどうかは定かではありません(もし、弾いているのなら左側だと思うけれど、それにしては大人しい・・・)。
ただ、素晴らしいプレイには間違いないので、ギター小僧の必聴曲ってことにしときます、勝手にね。