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She Sells / Roxy Music

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なんとも怪しげでセクシーなこのジャケット。ロキシーは、こんなジャケットが多いから高校生くらいまでは“オトナの音楽”って決め付けていた。だから当然、本格的にほれ込むのも遅かったんです。

今日の曲は、このアルバムのB面1曲目(アナログ盤ではね)から。
とってもシンプルで美しいピアノの旋律から始まって、バンドアンサンブルになり、クラシック・スタイルのバイオリンも絡んでくる・・・。発表された時期を考えればニュー・ウェイブのさきがけではないでしょうか?

と、まあ色々な要素が絡んで組みあがっているこの曲ですが、私がもっとも強烈なインパクトを受けたのは、2コーラス目のユニゾンともコーラスとも言いがたい2つ目のボーカルライン。この絡み方がとってもイイ!! 一歩間違えば、音楽としてのクオリティを下げてしまうところですが、逆に目を引くためにあえてやってしまうなんて・・・。少なくとも常人にはこんな芸当はできません。

今聞いても先鋭すぎるこのセンス。いかにも欧州らしい芸術感覚をもった才人たちが集まると、30年も前のテクノロジーでもこんな完成度の高いものができてしまうんですねぇ。

≪From アルバム『Siren』≫

あなただけを / Jefferson Airplane

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見てのとおり、最近サイケデリックな音楽をまた聴き続けています。なぜか不思議と以前よりもこのサウンドを違和感なく受け入れる私がいます。私の場合、たいてい音楽に対して受身になっているときにこの手の音楽にはまるのですが・・・今回はどうでしょう?

っで、この曲ですが恥ずかしながら知ったのは最近です。私くらいの世代だと、どっぷりはまらない限りはなかなか60年代のフラワー・ムーブメント期のバンドは情報として入ってこないものなのです。

ただこの曲は、一目ぼれでした。線が細いながらもパワー全開の女性ボーカルにサビで男声コーラス絡む構成が好き。あと、ベースラインもいいねぇ。なんだかとっても“踊っている”という表現が似合いそうです。

不思議とサイケの名曲たちは、一目ぼれが多いかな(基本的にスルメチック・ミュージックが好きな私です)。この世界、まだまだ発見が多い!!

≪From アルバム『Surrealistic Pillow』≫

まぼろしの世界 / doors

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なんだか、春の匂いが鼻をくすぐった今日の夕暮れ時にどうしてもこの曲が聴きたかったのです。学生の頃は、それころ夜通しこのアルバムをターンテーブルに乗せいてたこともありました。

初期の彼らと違ってベースが加わったことで、とってもタイトなリズムの上に、切なげなボーカルで歌い上げ、トレモロギターも絡んできます。そして、一瞬、時間が止まるかのようなキメのブレーク。単に“サイケ”って言葉だけでは片付けられません。

こんなにも音の空間を意識する曲はあまりないように思います(だって、今の音楽はアマチュアでさえ16トラック以上つかうもんねぇ)。この空間の心地よさに身を任せている今宵です。

≪From アルバム『まぼろしの世界』≫

Old Hot / Izzy Stradlin

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今日はとっても暖かい1日でした。もう、すっかり春の陽気。

春になると聞きたくなるのがイジーの曲。昨日のガンズともかぶってしまいますが、ソロになってからの彼の曲はとっても乾いた音で、爽快感あふれるものが多いので、私の中では春~初夏あたりの限定品ですね。

っで、今日の曲は初めてイジーの音に触れた頃から好きな曲です。とってもルーズなロックンロールなんです。そう、まるでいつかのストーンズみたい。沢山のギターでとっても分厚い音の壁を築いているんだけれど、個々のギターはとってもドライな音でお互いの音の隙間を埋めあうようにフレーズを刻んでいきます。

ジャケット写真からも見て取れるように、とってもアメリカのある地域の“空気”をそのまま感じさせてくれる名盤!!これからも手放すことはないだろうなぁ。

≪From アルバム『117°』≫

14 years / GUN'S ROSES

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私がまだ10代だったころ、とっても輝いていたバンドのひとつ。今では、メンバー個々の名前もあまり聞かなくなったけれど、少し前まではとってもネームバリューがありました。

っで、その中でも結構地味なこの曲が私の今夜の愛聴曲。この曲は、当時のギタリストのひとりであるイジーが作り、メインボーカルをつとめた曲。だから、当然他の曲とは雰囲気が全く違います。でも、彼のメロディアスなこだわりと、ルーツロックへの敬意のようなものを感じてハマッてしまう曲なんです。

もちろん、当時のハードロック的要素も含みつつ(特に、スラッシュのギター)シンプルにタイトに、そして時にルーズにまとまっている印象です。ただ1つ、やっぱりアクセルの声は少し苦手かな。

このバッキング・ギターのパターンがかっこよくて、若かりし頃の自分のバンドでも演奏しました。当然、こんなにかっこよくはなかったけれど・・・。今、もう一度この曲を演奏する機会があるならば、あの頃よりは確実に曲の表情をつけることができるんだと思うけれどなぁ。そんなチャンスがあれば最高ですわ。

≪From アルバム『Use Your Illusion II』≫